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念仏札

一遍上人語録

門人伝説

 門人伝説73

また云(いわく)、まよひも一念なり、さとりも一念なり。法性の都をまよひ出しも一念の妄心なれば、まよひを翻すも又一念なり。然れば、一念に往生せずは、無量の念にも往生すべからず。故に、「一声称念罪皆除《一声称念すれば罪皆除く》」ともいひ、「一念称得弥陀号、至彼還同法性身《一たび念じて弥陀の号を称へ得ば、彼(かしこ)に至りて還つて法性身に同ぜむ》」とも釈するなり。ただ南無阿弥陀仏がすなはち生死を離れたるものを、これをとなへながら往生せばや往生せばやとおもひ居たるは、飯をくひくひひだるさやむる薬やあるとおもへるがごとし。

 

従是西方◀ ▶およそ一念無上の

 

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